美男ではなく、イケメン
最近出来たハワイアンなお気に入りの飲食店があるのだが、ある日その店がバイト募集をしていた。
そのチラシはトイレにあったのでじっくり読む機会があったのだが、限定条件がなかなか面白かった。
ズバリ、限定条件は“イケメンに限る”と書いてあったのだから、「えっ、ホストクラブ以外にもそんな条件あるの?」と目を丸くして見つめた。
もちろん、これは恐らく何かしらの法律違反なのだろうが、こんなトイレにだけ募集チラシが貼ってあればお役所の方も気づかないのだろう。
しかし、そうなると我々は店員の顔をもっと凝視しなければならなくなった。
そこはパンケーキの種類が豊富な店なのでもちろん女性客が大半を占めている。
たまーに付き添いかデート中の方が利用する以外に男性を見ることはないのだが、よくよく見ると店員は全員男性だった。
“イケメン”というだけあって、一人一人じっくりと観察をしてみた。
一通り見て思ったことなのだが…
例えば私は、某パフォーマンスグループのボーカルのTさんはイケメンだと思うが、パフォーマーのAさんになると、確かにイケメンだけど私の中のイケメン像とはかなりかけ離れている。
そしてその店のイケメンたちは、レベルが高すぎるというか、Aさんのようなタイプのイケメンたちばかりなのだ。
つまり、中性的というよりは、漢!という感じのイケメンだ。
加えていうと、9割方が167cmの私よりも低いものだから、そういう意味ではがっかりというか・・いや、イケメンなんだけど、なんか煮え切らない。
恐らく店長(♂)の趣味というか、店長のイケメン像はそこなのだろう。
友人と一緒に行っていたのだが、彼女も私と全くの同意見で煮え切らない。
私たちが世間からかけ離れているのかもしれないと思い、職場の目の肥えたおばちゃん達にその話をすると、いち早くその人たちはその店へと訪れていた。
そして待望の感想は、「言っていた意味が凄くよくわかった。まさにその通り」ということだったので、同じく煮え切らない側の人間の仲間入りだ。
イケメンを眺めに行くことはないのだが、そこのパンケーキは列を成して待つ有名パンケーキ屋よりも美味しいので、私はよくお邪魔させてもらっている。