若いから大丈夫

寒い日が続き、私も例外なく文明の利器にお世話になりっぱなしで快適な毎日を過ごしている。
実は私の住むマンションの横は中学校のグランドの真横に有り、ベランダからは毎日寒空の下で体育や部活に励む姿を見ることが出来る。

寒そうに長袖の袖を引っ張り背を丸めている姿を見て、気の毒になぁと感じていた。
でも、私も周りの大人たちも同じような道を辿っていたので、頑張れとしか言えないわけで…。
そもそも私は、よくよく思い出すと長袖長ズボンで運動するのが嫌いで、いつだってハーフパンツと半袖だったし、周りから「見てて寒い!」と散々言われた。
寒くないわけではないが、長袖を着ていても暑くなってどうせ腕捲りをするし、腕捲りをしたら布が伸びるし、どんどん袖が伸びてしまって運動していると下がってきてまた捲って、それが煩わしくて寒さを選んだ。
長ズボンは、体育館で滑ったりすると膝やら何やらが溶けてしまったり汚れたり、見ていて汚いので穿きたくなかった。
というわけで冬は達磨になるくらい着込んでいる私も、半袖半ズボンで30センチくらい積もった雪の中を元気に走り回っていたというフレッシュな学生時代を送っていたんです。
そのお陰で体は丈夫だったのか、風邪など滅多に引かず、薬なんてお世話になることはほとんどなかったかもしれない。
つまり、この文明の利器がどんどん発展していく世の中に甘んじることなく、ああやって震えて運動するのがよっぽど健康的なんだと思う。
そして私は今日も達磨になって快適なエアコン生活を送りながらベランダから眺めている。
半袖半ズボン?こんな時期に着るなんて信じられない。

運動できない子ども達

小学生の体力が落ちているという話題をよく聞く。
傍から見ていると、近所の公園では小学生が飛び跳ねて遊んでいるので、全く実感が無い。

もしかすると、こうして元気に遊んでいるのは、少数派なのかもしれない。
あくまでも私の推測だが、栄養状態が世界トップクラスの日本では、身体の成長に体力が付いて行けていないのではないだろうか。

私の子どもの頃は、走れない子どもはいなかった。
ところが現代は、走り方すらぎこちない子どもがいると知って、愕然としたものである。

これははっきりと見たのであるが、知り合いの子どもの運動会に招待されたので見てみると、確かに走りがぎこちない子どもが、至る所に居るのである。
言葉が出なかった。

体育の家庭教師がビジネスとして成り立つのも頷ける。
運動会前になると、かけっこ指導のニーズが急速に高まるそうだ。

やはり親としては、子どもの無様な走りっぷりを目にしたくないのだろう。
というか、我が子に、走り方さえ指導できない親がいるというのは、いかがなものだろうか。

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