入籍届
入籍する、というと「婚姻」のことを誰もが思い浮かべるだろう。
今日私は入籍届けを役所に提出してきた。
この入籍届けとは、婚姻届とは全く違うものである。
父と母が離婚してもう10年以上経つが、父親の戸籍に私は入ったまま、母親に親権があった。
当時私はまだ子どもで、手続きの関係上、とりあえず母親だけが戸籍から出て、あとから娘の戸籍を移せばよい。
と当時は判断していて、そのまますっかり忘れていたのだった。
パスポートを取得するために戸籍謄本を取りに行ったのが7年ほど前。
そこで次女である私の名前の下に、新しく女の子の名前が記載されいることに気がついたのだ。
母親欄は当然見知らぬ女。
戸籍なんて紙切れのことだからどうでも良いと思っていたが、なんとなく気持ちが悪くなった。
それから先延ばしになりながらも、ようやく手続きが済んだ。
家庭裁判所に「子の氏の変更」を申し立て、書類を請求して、入籍届けを書いて、というプロセスがあったが、この間にだんだん面倒だと思ったが、提出し終わった今はすがすがしい気分だ。
父親の戸籍には私と姉が除籍したことが今日の年月日と共に記載される。
向こうも、戸籍謄本を請求するタイミングで気がつくのだろう。
もう、顔を合わせなくなって18年ほどが経つが、今後も会うことは無い。
自分の子どもが、自分の意思で自分の戸籍から除籍した。
そういう事実を目の当たりにしたとき、父親は何か思うことがあるのだろうか。
複雑な心境なのか、ホッとするのか。
その気持ちを聞くことすら、今後はない。
事実婚てどうなんだろう
事実婚というのが最近増えているように思う。
籍は入れないけれど、これから一緒に生きていくだとか、もっとすごくなると子供を作るだとか。
親の人生もあるけれど、子供の人生もあるので親はじっくり考えなければいけないと思う。
私は決して事実婚をしてはいけないとは思っていない。
ただ、よく考えた上でする。
その考える時間が大切だと思う。
籍を入れるにこだわる事はないと思うけれど、籍を入れた方が周りに説明がしやすい世の中で、わざわざ籍をいれないで籍を入れたようにする。
というのは難しいことだと思う。
この事実婚の数がもっと増えてくれば、前へ習えの得意な日本人ですから、周りの理解を得やすいと思う。
結婚とは何か、人生の墓場である。
なんて言葉もあるくらいだから、ちょっと今までの固定観念を捨てて、もっとフリーに配偶者を見つけるという方法もたしかにあるのかもしれない。
結局は戸籍の問題なのだろうけれど、戸籍というのは日本中のどこでも良くて、例えば皇居に戸籍があったり、大阪城が本籍地という人が数多くいるらしい。
(現実には会った事がない)
婚外子の制度がなくなることで事実婚が増えてくるだろうか。
いずれにせよ、未婚の私は早くパートナーを見つけたいものだ。